1/2006
NEWS
FACTS . PROJECTS . EVENTS
½品情報
ハイブリッドドライブの
シミュレーション
d
SPACE
Power HIL –
ビジネス
BMW
グループによる
TargetLink
の利用
お客様の事例
MTest
による
安全な運転
直立歩行
–
二足歩行ロボット
NEWS
社長挨拶
ビジネス
d
SPACE
目 次
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社長 Dr. Herbert Hanselmann
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29
29
30
31
お客様の事例
TargetLink の利用
「日が昇る」
½で
お客様のご意見
BMW グループによる
4
6
9
12
14
「X-by-Wire」
全面採用の車両の開発
Deutz 社:ディーゼルエンジン用
ダイナミックモデル
ゼネラルモーターズ社:
(dSPACE Japan 株式会社)
ゼネラルモーターズ社に
HIL
(Hardware-in-the-Loop)
を提供
ニュース
お知らせ
BMW 社:MTest による安全な運転
リンツ大学:二足歩行ロボッ
ト
エアバス社:エアバス A380 での
空力負荷シミュレーション
½品情報
dSPACE NEWS
dSPACE NEWS
は下記により定期的に発行されています。
dSPACE GmbH - Technologiepark
25
33100
Paderborn, Germany
Tel: +49
52 51 16 38-0
Fax: +49
52 51 6 65 29
dspace-news@dspace.de . info@dspace.de
support@dspace.de . www.dspace.com
プロジェクト
マネージャおよび執筆者:
André Klein
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ハイブリッ
ド駆動装½による動力の倍増
CAN ネットワークの簡単な操½
FlexRay を½用した½業
ECU 診断機½を CalDesk に搭載
(AutomationDesk)
シームレスなテスト
プロセス
技術文書執筆者:
Ralf Lieberwirth, Sonja Lillwitz, Julia Reinbach,
DS2202:個々の目的に合わせた機½
大電流アクチュエータ用パワーステージ
Dr. Gerhard Reiß, Klaus Schreber
編集者および翻訳者:
Robert Bevington, dSPACE Japan KK,
Stefanie Bock, Louise Hackett,
Christine Smith
レイアウト:
Beate Eckert, Tanja Mazzamurro
©
著½権
2006
全権保有。
本ニュースレターの全てまたは一部の複½には、
書面による許
可が必要です。
そのような複½には出典が明記される必要があります。
本出版物と内容は、
これに関して、
予告なしで変更されることがあります。
です。
商標または½品名はそれぞれの会社または組織の商標または登録商標
トについての集中研究を行っています。
二足歩行ロボット
は dSPACE ハードウェアを½用して開発されました。
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リンツ大学は、
数年間にわたって二足歩行ロボッ
システムになっています。
エアバスは、
スラットとフラッ
プの
試験のためにモジュラ式 dSPACE ハードウェアで構成さ
れるマルチプロセッサシステムを½用しています。
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エアバス A380 のスラットとフラップは、
複雑な
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社長挨拶
2003 年、
2004 年年頭の
dSPACE NEWS の
「社 長 挨
拶」
では、自動車産業がどの
ように投資を削減しているか、
このため、
以前と比べどのよう
に我々の成長がスローダウン
しているかについて述べてき
ました。
過去のことは振り返り
ませんがゆっくりとした成長は
もう過去のことです。
現在、
½社の長期的な傾向に戻りつ
つあり、
あらゆる局面で需要が増加しつつあります。
これは
我々の技術力の強さに裏付けられます。
しかし、
別の問題
も明らかになっています。
OEM 業者やサプライヤは電子
技術の進歩を止めることができないということを理解しま
した。
過去において、
進歩のスピードの速さの中で問題点
を自ら生み出していたとしてもそのような問題を解決でき
ないものはありません。
それは、
優れた、
信頼できるツール
チェーンによって解決できます。
HIL
(Hardware-in-the-loop)
シミュレータの½用は増加
の一途をたどっており、
さらに一段と強い成長を遂げまし
た。
コンポーネントのサプライヤは、
もっと試験に投資しろ
という OEM 業者にもはや抵抗できませんでした。
HIL を
½用するように具½的な指示を受けたサプライヤさえいま
す。
この状況を反対の側面から見ると、
OEM 業者は妥½
性検証のために大規模な統合テストベンチを½用していま
す。
個々のコンポーネントサプライヤは従来の枠をやぶっ
て、
自社のコンポーネントテストに必要とされる以上に試験
½力を拡大しています。
それは、
全½像を見渡すことがで
き、
自社で実際に生産しているコンポーネントや分野以外
にも対応できる½力をもつ、
高い品質を保証できる有½な
サプライヤとして、
OEM 業者から認められたいと願ってい
るからです。
社長
Dr. Herbert Hanselmann
½社には確かに HIL のための優れた技術½品のベースが
あります。
しかし、
それだけでは十分ではありません。
事業
計画のノウハウ、
実装の信頼性もまた同じくらい重要です。
HIL シミュレータは、
初期段階で½用されるときに最も有
効です。
½社のエンジニアは非常にたくさんのシミュレー
タプロジェクトを実行し、
取り組み方法を知っています。
シ
ミュレータの中でエラーを探すのではなく、
試験対象の中
にエラーを探します。
幾度となく、
お客様は実際の生産に早
く着手できることに驚かれています。
これは、
dSPACE の
他の½品分野にも½てはまります。 のお客様が、
多く
たとえ
技術的な要求が高くなくても、
または dSPACE のシステム
性½が絶対不可欠な要件ではないとしても、
dSPACE シ
ステムを採用するという事実によって明らかです。
大切なこ
とは、
それが問題なく½え、
お客様が直面している課題に
集中できることです。
しかも、
問題が発生したら、
すばやく、
的確なサポートが利用できることです。
お客様からのフィー
ドバックは、
その大半が熱いメッセージで、
dSPACE から
期待通りのサポートが得られていることを示しています。
dSPACE の HIL
(Hardware-in-the-loop) その対象
は、
領域を乗用車や F1、
トラックから、
オフロードや特殊車両
へと拡大しています。
興味ある発展がこれらの分野で起こっ
ています。
大事なことを言い忘れましたが、
自動車以外へ
の用途もあります。
どこを見ても、
試験方法やプロセス統合
にはもっと改善の½地があります。
今日、
½われているアプ
ローチは、
お客様の多様さと同じく
らい多岐にわたります。
NEWS
d
SPACE
½
次電池
発電機
エンジン
動力分割
機構
パワーコントロールユニット
(インバータ、
昇圧コンバータ)
モーター
減速装½
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ハイブリッドドライブをシミュレートするために、
dSPACE は PWM
(パルス幅変調)
測定用の特別なハー
ドウェアを½用しています。 マイクロ秒のスループット時
7
間は DS1005 PPC ボードで達成されました。
ツールは、
dSPACE ツールを½用して FlexRay 通信ネッ
トワークに dSPACE ハードウェアを完全に統合できるよう
にします。
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2006 年の春から市 販される新しい FlexRay
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NEWS
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SPACE
½品情報
「X-by-Wire」
全面採用の
車両の開発
(シークエル)
の制御に FlexRay ネットワークを½用しています。
FlexRay および CAN インターフェースを持
つ dSPACE MicroAutoBox を数個用いることで、
車両の分散制御システムを構築することができます。
GM の開発チームは、
自動車を
「再発明」
しようというオー
トノミー
(AUTOnomy)
のコンセプトに基づき、
ハイワイ
ヤー
(Hy-Wire)
に続くモデルとしてシークエルを開発し
ました。
シークエルでは、以下の制御システムに
「X-by-
Wire」
システムが採用されています。
4 輪操舵
(4WS)
ブレーキ
パワートレイン
FlexRay および CAN を
「X-by-Wire」
燃料電池
½用した全面的な
ムです。 (ゼネラルモーターズ社) 全面的に
GM
は、
「X-by-Wire」
技術を½って設計された燃料電池車、
Sequel
FlexRay は、
自動車アプリケーションに½用される高速で耐障害性
(フォールトトレラント)
をもったバスシステ
アプリケーション
アプリケーションに
dSPACE
複数½用
GM は
「X-by-Wire」
IP モジュールを装備し、
ネットワークのホストおよびゲート
ウェイとして機½します。
開発チームは、
コントローラ、
アク
チュエータ、
およびセンサを 2 重 /3 重の冗長性を持たせ
て½用しました。
また、
モデルおよび制御システムのプロセ
スとインター
フェース、
システムの½名規則を定義しました。
制御システムにモデルを実装するため、 (リアルタイム
RTI
インター
フェース)
CAN ブロックセッ
トおよび RTI FlexRay
ブロックセットが½用されました。
DECOMSYS や Vector
Informatik など、サ ードパ ー ティ½ の 各 種 ツ ー ル も
FlexRay および CAN 環境を設定するために必要でした。
MicroAutoBox を
分散制御システム
車両機½は、 つの分散制御システムによって制御されて
1
います。
機械式のブレーキやドライブトレインを装備する車
両に劣らない安全性を備えた
「x-by-wire」
車両を設計す
ることも課題の 1 つでした。
この制御システムは、
マスター制御のための 1 台のホスト
PC と DS830 マルチリンクパネルで接続された½個かの
dSPACE MicroAutoBox で構成され、異なるチームに
よって開発された、
複数のハードウェアプラット
フォームと
½フトウェアモジュールを統合しています。
たとえば、 つ
いく
かのモデルベース サブシステムはサプライヤによって開発
されました。
制御システムは 1 つの FlexRay バスと複数の
CAN バスを備えています。
MicroAutoBox は、
FlexRay
½業プロセス
FlexRay には全½にわたる一致した通信スケジュールが必
要となるため、
以下の½業プロセスが繰り返されます。
物理および機½アーキテクチャの開発
アプリケーションのタスク要件およびタスクスケジュー
ルの定義
通信スケジュールを½成する通信タスクの導出
シークエルはコンセプトカー
「AUTOnomy」
の延長上に
開発されました。
燃料電池スタック
水素貯蔵タンク
By-Wireシステム
ホイールハブモーター
リチウムイオンバッテリ
前輪駆動モーター
By-Wireシステム
ホイールハブモーター
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½品情報
NEWS
d
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FlexRay 利用による機½向上
FlexRay 登場以前に利用できたのは CAN バスだけでし
た。
CAN の大きな欠点は、非決定論的な
(通信タイミン
グが事前に決定されない)
プロトコルであり冗長性に欠け
るため、
障害のあるノードがネットワーク全½を通信不½
にする可½性があることです。
FlexRay を利用することによ
り、
以下の全½的な利点があります。
冗長性を持つことによる安全性の向上
分散コントローラ間の連携が改善されることによる
パフォーマンス向上
dSPACE のツールは期待通りの働きをしました。
多くの他
社½ツールを½用した場合、
開発にははるかに多くの手間
がかかったはずです。
MicroAutoBox の導入は非常にス
ムーズで、
ほとんど問題は発生しませんでした。
GM Sequel
FlexRay の課題
将来の展望
FlexRay の将来は、
高機½なアクチュエータと完全な分散
システムを利用する上で、
非常に有望と考えられています。
FlexRay は、
適切なインフラストラクチャ、
広帯域幅、
耐障
害性、
および通信タイミングの決定性を提供します。
複数
の CAN ネットワークは、 つの FlexRay ネットワークで
1
½き換えることができます。
FlexRay は、
より高い安全性と
パフォーマンス、
冗長性を提供し、
また、
より多くの情報を
共有することを可½にします。
½初は FlexRay ネットワー
クのコストは割高ですが、
かつて CAN がそうだったように、
技術的に成熟して量産されるようになれば、
コストは妥½
なレベルに½ち着く
ものと考えられます。
FlexRay は将来の鍵をにぎる新技術であり、
開発者にとっ
ては½業プロセスの変革をもたらすものです。
しかしながら
決定論的システムとプラグ&プレイを両立させ
ることはできません。
タイムトリガー型のネット
2000 年 9 月
「X-by-Wire」
など、
未来の自動車アプリケー
ションの厳しい要求を満たす通信システムを
開発すること。
GM は、
2001 年 10 月に FlexRay
Consortium のコアメンバーになりました。
GM は、
自動車開発のすべての分野において
豊富な経験があり、
「X-by-Wire」
技術への取
り組みにより、
FlexRay 標準規格のさらなる
発展を支援しています。
「FlexRay には、
耐障害性および 3 重化のた
めのデュアルチャンネル複½など多く
の利点が
あります。
このことは特にセー
フティクリティカ
ル
(安全性が不可欠)
なアプリケーションに
とって重要です。
FlexRay はまた高性½コン
ピューティングをサポートし、高速な通信帯
域
(10 Mbit/s)
をもっています。
FlexRay は
車両全½の協調した、
分散制御システムのた
めのタイ
ムトリガー型プロトコルです。
」
www.flexray.com
FlexRay のコンセプトはよく考えられています。½ 初、
FlexRay 用ツールはそれほど成熟しておらず、
そのことが最
大の課題でしたが、
この状況は大幅に改善されました。
アプ
リケーション要件に対して完全に適合するためには、
統合
化の方法論をFlexRay 用に開発する必要があり、
½フトウェ
アによっては手½業による統合が必要となる場合もありまし
た。
½業プロセスの中ですべてのツールを機½させるために
は、
ある程度の手½業を行うことも必要でした。
開発チームがプロジェクトを開始して以来、
FlexRay の規
格とハードウェアも大幅に変更されました。
新しいリリース
ではいく
つかの問題点も解決され、
新たな可½性が開けて
きました。
FlexRay Consortium
設立
目的
ワークインター
フェイスである FlexRay は、
ネッ
トワークアーキテクチャについてさらに検討す
る必要があります。
Sanjeev M. Naik
(スタッ
フリサーチエンジニア)
、
Pradyumna K. Mishra
(リサーチサイエンティ
スト)
General Motors R&D Labs
USA
GM の½割
GM の FlexRay への
取り組み
詳細について
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